復刻堂の古雑誌・古本紹介

明治から昭和20年代までの雑誌を集めています。

有名漫画家のイラスト?、交通調査の仕方、輸出品の羽二重。大正十四年八月 小学四年生 

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大正十四年八月(1925年) 小学四年生 小学館発行

目次

イラストがまるで佐々木倫子さん

修身例話 わがままもの 斎藤榮治さんのページを見たときに驚きました。このどこかでみたことがある絵。

f:id:corsa2011:20200716144729j:plainトップの絵の雰囲気似ていませんか?

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動物のお医者さんより

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特にこのイラスト。佐々木倫子先生の漫画にこういうのが時々ありませんでしたっけ?

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もちろん95年前なので佐々木先生の訳がありませんが、絵が上手な人が昔からいたのですね。小学四年生はこの時代にしては所々のイラストが可愛く見入ってしまいます。

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色使いも可愛らしい。

写真からみる時事。交通調査は昔から変わっていない

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鮎釣りは名物だったのでしょうか?

雨の中、歩いて通過する人の数を数える様子は全然変わってなさそうですね。また、自転車で世界一周中のドイツ人や献上されたライオンの子などほのぼのしています。

時代を感じる読み物

この当時に読んでいた子供たちにとってはヒーローやディズニーのプリンセスのようなものだったのでしょうか。正直、読んでいて重いと感じる内容が多いですね。当時の子たちは全部を読めていたのかな?

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戦いの話「血染めの手紙」
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義士物語「不破数右衛門の腕前」
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矢矧の橋

巨大なグアムのお金

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大きなお金を運ぶグアムの人たち

冗談話をまとめたコーナーの1コマ。南洋のグアムという島に住んでいる土人の使っているお金がやたらでかいという話。大男が5・6人で穴に棒を通して担ぎ歩く。グアムの人に怒られてしまいそうですが、この時代なら日本のことを諸外国も武士・侍などすごい様で描いていそうですね。

辛辣・・・。日々の過ごし方

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時間の大切さを説いている。子供のころは分からないから遊んでばかり。

先生の意見がキツイ。まずは1日の時間について考えさせて、次にその時間を使うと何ができるかを教え、最後に何もしない人は「米喰い虫にも劣る」と落とす・・・。

力だめし問題の答えから輸出入品がわかる。

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横浜よりの輸出品の主なものは生糸と羽二重。羽二重を正直知らなかったのですが、福井県の名産。

「輸出羽二重は、絹の白さと滑らかさ、しなやかさに優れていて、ストッキング用として欧米の女性に好評だったといいます。明治から大正にかけて輸出が盛んになり、夜会用手袋やストール、シルクハットなどに用いられたそうです。」

・引用元
www.so-bien.com

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歴史の教科書にのっていましたっけ?羽二重。輸出品として大きな品だったのに、今や羽二重餅のほうが検索結果では有名そうにみえるほど。産業の移り変わりを感じますね。