恐怖の学級裁判が全国的に?朝鮮戦争によって闇米も高騰!やなせ先生の漫画 放送 1950年9月号
日本放送出版協会 月刊誌 放送 1950年9月号。戦後から5年経過しています。ちょうどベトナム戦争があり、この雑誌内でも少し触れられています。
この雑誌についてですが、前頁読むと業界紙という位置づけなのか、NHK関係者が読むための本なのかちょっと立ち位置がわからないという印象でした。
<目次>
- 学級裁判という言葉が全国的に知れ渡った
- アンパンマンでおなじみのやなせ・たかし先生の漫画が登場
- 朝鮮戦争による景気回復 株価も闇米も高騰
- 昔は内幸町にあったNHK本社
- イギリス、オーストラリアでは高額な薬が無料に
- 警察の増強と報道の仕方
- スポーツの国際交流も活発的に。第一回世界ノンプロ野球大会
- いつからあったのかトラベラーズチェック(富士銀行)
- 雑誌の広告
学級裁判という言葉が全国的に知れ渡った
今や学級裁判で検索してもwikiでも出ず、ゲームの紹介なのに驚きました。私の小学生の頃は帰りの会という名の「学級裁判」がありました。この帰りの会ですが、表向きは「誰かが問題定義を行い、クラスで考えるという」という道徳的な意味があったのかもしれませんが、往々にして「○○○が○○○に酷いことをした!」とか「○○○が△△△の時に手伝わなかった」とかクラスの女子を中心に小学校のくだらないもめ事を大っぴらにして、多数決によって誰が悪いのかを裁き謝罪を求める。行事だったので学級裁判と呼ばれていました。
この記事に戻りますが、2年前の1948年ごろから東京都北多摩郡多摩中学校では学級裁判という制度を設けたようで、書いてあることはまさに私が体験した学級裁判そのものといった感じですね。まさかこの記事から少なくとも50年は学級裁判という言葉が残るとは思わなかったでしょうね。
アンパンマンでおなじみのやなせ・たかし先生の漫画が登場
やなせ先生は1919年生まれなので約30歳のころですね。wikiを見ると漫画家を目指し三越に勤務しながら各紙へ投稿していたようで若き先生の意欲を感じさせられます。
朝鮮戦争による景気回復 株価も闇米も高騰
朝鮮戦争についてですが、授業ではこの後に景気がよくなったと学んでいますが実際のところは急激なインフレとなり中々に大変そうです。株価も上がりだして景気がよくなっている雰囲気が紙面から感じられます。
興味深かったのが通常は土地などの不動産もインフレ時には上がるものですが、先の太平洋戦争から5年しかたっていないこともあって、都会地の土地と家屋が値下がりしたのは驚きました。
昔は内幸町にあったNHK本社
すでに立派な建物。当時の放送局内なのでしょうか?
イギリス、オーストラリアでは高額な薬が無料に
日本では当たり前になっていますが、先進国では無料に。薬が高額だと治療を受けれないわけなので、当時としてはかなり画期的だったのでしょうね。
また、白いイタチがアメリカで電話線を引く仕事をしたとか、本当か冗談なのかよくわからないニュース。
警察の増強と報道の仕方
今見るとなんてことない話なんですが、戦後まもなくなので報道の仕方も気を付けている感じがあります。警察の立ち位置がかなり戦前と戦後でかわっていることを伝えています。
スポーツの国際交流も活発的に。第一回世界ノンプロ野球大会
日本もようやく国際社会へ復帰しだしているように思います。肝心の野球大会の結果ですが、何を見ても分からなかったので、優勝だけはしていないように思います。
いつからあったのかトラベラーズチェック(富士銀行)
写真左上の広告には富士銀行による「トラベラーズチェック」の広告。手形という言い方ではなくトラベラーズチェックと書いているので旅行用に使用されたのでしょうか。国内で使えたのか、国外で使えたのか気になるので深掘りしたいところです。